酒造りに使われる水は、用途によって醸造用水と瓶詰用水に分けられます。 醸造用水は、洗米・浸積用水(白米1トンあたり約5kg〜10kg必要)や、酒そのものとなる仕込み用水、容器・器具・室内・床などを洗うための雑用用水に分けられます。 また、瓶詰用水は、瓶を洗う洗瓶用水(一升瓶1000本あたり約6kg必要)、瓶詰前の割り水をするたの割り水用水(原酒に対して10〜20%程度の量を添加)、瓶詰め作業で使われた器具を洗浄する洗浄用水に分けられます。 では、美味しいお酒をつくる為の良質の水はどの様なものなのでしょうか? 第一のポイントは、リン酸やマグネシウム、カリウムといったミネラルを大量に含んでいる事。これらは麹菌や酵母の育成に不可欠な成分となります。 第二のポイントは、鉄分が少ない事。鉄は酒の酸化を促し、酒質の劣化を進行させてしまいます。酒造りにおいて鉄分は最大の敵となるのだそうです。 この様に、日本酒造りには無菌で良質な水が大量に必要とされ、また、日本酒の80%が水分と伺っておりますので、水の質によってお酒の出来を左右してしまうほど、水は酒造りにおいてとても重要な役割を果たしているものなのかもしれません。 「名水あるところに銘醸地あり。」と言われる理由なのでしょうね。 追記: 水には硬水と軟水がありますが、では、硬水や軟水で仕込んだ場合、酒質に違いがでてくるのでしょうか? 成分のカリウムやカルシウムが多ければ硬水で、少なければ軟水と言われております。一般に硬水の仕込水を使えば辛口の酒に、軟水の仕込水を使えば甘口の酒になり易いと言われております。 |
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